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ホーム > ようこそ知事室へ > 記者会見 > 2020年6月22日(月)

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知事記者会見

2020年6月22日(月)


知事発表:新型コロナウイルス感染症に係る県民への呼びかけ ふじさん駿河湾フェリー無料乗船キャンペーン 静岡県サイクルスポーツの聖地創造会議とスルガ銀行との自転車振興に関するパートナーシップ協定の締結 国道136号(伊豆中央道)江間交差点の立体化が完成 記者質問:伊豆中央道のETC導入について
幹事社・記者質問:リニア中央新幹線
記者質問:リニア中央新幹線
記者質問:リニア中央新幹線
記者質問:リニア中央新幹線
記者質問:6月議会における表明、知事選
記者質問:6月議会における表明、知事選
記者質問:リニア中央新幹線

知事発表:新型コロナウイルス感染症に係る県民への呼びかけ ふじさん駿河湾フェリー無料乗船キャンペーン 静岡県サイクルスポーツの聖地創造会議とスルガ銀行との自転車振興に関するパートナーシップ協定の締結 国道136号(伊豆中央道)江間交差点の立体化が完成 記者質問:伊豆中央道のETC導入について

【新型コロナウイルス感染症に係る県民への呼びかけ】

(知事)

今日の花はですね、ちょっと変わったお花ですけれども、黄色いのは、カンガルーポー。それから薄紫の花が、これですね、アガパンサス。それからピンク色の花、これですね。これミニバラですね。トゲがありません。それから葉っぱがヤマブキ。

まずですね、新型コロナウイルス関係でございますけれども、先週金曜日6月19日に、政府の方で、すべての都道府県を跨ぐ移動制限を解除なさいました。静岡県では、独自の「ふじのくにシステム」というのを持っておりまして、それに基づいて、毎金曜日、行動パターンというのを、県民の皆様方にホームページ等を通じてお知らせしているところでございますが、現在は、この警戒レベル3、県内は注意、県外も注意ということであります。これにございますように、どこに行ってもいいということなんですけれども、まだ感染者の多いところ、それからまた感染経路不明のところがございます。そうした中で、山梨県除けばですね、自由な往来というものは、やはり注意した方がいいということでございまして、県内注意それから県外注意ですけれども、県内者の県外への移動は対象地域に応じて、ご判断いただきたいと、それからまた県外者へは、一部近隣県を除き原則自粛を要請するということでございまして、まだ油断はなりません。政府の方もまた7月の10日に、7月末までの行動パターンにつきまして、報告されるということでございますので、我々の方としましては、目下のところ落ち着いてはいるものの、県外なかんずく首都圏と接触した方、この方たちが感染者になっていると、もう明確なそういうデータがございますものですから、皆様方も、第2波、第3波がいつ到来するかもわからないということでございますので、ぜひぜひ皆様方もご注意賜りたいと存じます。それから、行動もすでにですね、これはふじっぴーが、皆様方に訴えているものでありますけれども、マスク着用ですね。こういうマスクもですね、こういうトータルファッションに今やなるということでございます。これは遠州木綿です。はい。それからいわゆるソーシャルディスタンスっていうわけですね。2メートルは空けましょうということであります。外から帰ってきたら必ず、石鹸で手を洗っていただくということですね。これは脂質、油が、ウイルスの周りにございますので、それを流してくれるということであります。その他、ここにございますようにですね、新しい生活様式というものに、準拠した行動をとっていただくということが、自らのためでもあり、また周りの、自分たちを愛してくださってる方のためでもあるということでございますのでよろしくお願いを申し上げます。

【ふじさん駿河湾フェリー無料乗船キャンペーン】

さて、発表項目でございますけれども、3点ございます。まず良い話でございまして、駿河湾フェリーですね。いよいよ7月1日から事業再開をいたします。事業再開するにつきましてですね、新理事長、出血大サービスをしたいというふうに言われまして、1日2日3日、県民に限り無料。感動のあまり声が出ないような、3日間無料であります。ですから、ぜひ、ただこれは県民に限るということでございまして、そのための優遇措置につきましては、山梨県の皆様方につきましては半額ということでございます。県民の方は、1日2日3日は無料であるということでですね、これを機会にぜひフェリーをご利用いただきまして、だいぶ内装も変えたりして安全に留意しておりますものですから、新しい駿河湾フェリーどのように生まれ変わっているのか、ご覧いただければと存じます。またキャンペーンの詳細につきましては、新理事長、滝浪さんの方から、ご自身がやってくれるのかしらね。多分、ご自身がですね、中身について詳しくご説明くださるということでございますので、楽しみにしてくださるようにお願いをいたします。

【静岡県サイクルスポーツの聖地創造会議とスルガ銀行との自転車振興に関するパートナーシップ協定の締結】

二つ目の発表項目でございますが、これも、比較的良いニュースでございまして、私が議長を務めております静岡県サイクルスポーツ聖地創造会議というのがございます。この聖地創造会議とスルガ銀行さんとの間で、去る6月19日に自転車振興に関するパートナーシップ協定を締結いたしました。静岡県サイクルスポーツ聖地創造会議が民間企業と協定を締結するのは、これが初めてのことでございます。スルガ銀行さんは、この自転車愛好家に向けた施設、サイクルステーションというのを御殿場市と、それから天城湯ケ島に設けられてます。県外におきましては、神奈川県の湯河原に、2013年に設けられておりまして、この試みと本県との間で協力関係を築いていこうということでございます。既に、昨年度だけで県内でのサイクルライドイベントは40回も開催しているという、そういう実績がございます。今後は、新型コロナウイルス感染防止対策を講じた上でのことでございますが、東京2020オリンピック・パラリンピック自転車競技開催地としての機運醸成を図るイベント、あるいは県内全域におけるサイクリングイベントの共催をいたしますほか、相互にサイクルスポーツの情報発信を行うことを検討しております。サイクルスポーツの聖地づくりは、官民一丸となった取り組みが不可欠であります。聖地創造会議としましても、民間の行う活動等と協働し、サイクリストの憧れを呼ぶ聖地の実現を進めていきたいと思っております。今後もこうした志を同じくする企業団体があれば、積極的に進めていきたいと考えております。

【国道136号(伊豆中央道)江間交差点の立体化が完成】

それから三つ目の発表項目もですね、良いニュースであります。皆様も通られたと思いますけれども伊豆中央道江間交差点でございますが、その立体化が完成いたしました。国道136号伊豆中央道江間交差点の立体化、これの供用開始が、7月9日木曜日午前11時となります。この伊豆中央道江間交差点は、東名、新東名から伊豆市まで約30キロございますけれども、その30キロ区間で唯一残る信号交差点でありました。伊豆地域が観光で賑わう休日を中心に慢性的な渋滞が発生していることは皆様もご経験済みかと存じますが、この江間交差点の立体化により、かつて交差点でそこを先頭にして最大11キロという渋滞がございましたけれども、これが解消される見込みでございます。その他本路線を含む東京五輪会場アクセス道路の交差点改良あるいは道路の拡幅3路線5ヶ所の整備につきましても、7月初旬に完了する見込みでございます。これらの整備完了により、オリンピック・パラリンピック自転車競技会場への交通アクセスが飛躍的に向上すると存じます。週末観光シーズンの渋滞が解消され、伊豆地域への安全で快適な移動の確保が図られることになりました。バイ・シズオカ、今こそ静岡元気旅、これを活用していただいて、伊豆地域に足を運んでいただきたいと存じます。皆様にご心配いただきました、ちょっと不正行為がございました。そうしたことでですね、この中央道に関しましては、なにしろ領収証をもらって、お金を200円差し上げるということで、接触するものですね。感染症対策ができてないということでですね、ETCの導入を検討することにいたしました。接触回避による新型コロナ感染を防止するということ、また料金、料金の受け渡しの時による不正を防止することに有効な手段となるということで検討を始めた次第であります。私の発表項目は以上であります。

(幹事社)

発表項目について、質問ある方は挙手をお願いします。

(記者)

よろしくお願いします。伊豆中央道のETCの導入なんですが、いつごろを目処にされていらっしゃいますか。

(知事)

まだね、予算もしておりませんので、どういうふうにするかということで、ETCが一番最善の改善策だという結論になりまして、これからどういう形にするのか。どこに設置するのかも含めまして検討するということに入ったということだけで、目下のところは、それ以上のことは決まってないということであります。




幹事社・記者質問:リニア中央新幹線

(幹事社)

他にいらっしゃいますか。では、幹事社質問に移らさせていただきます。リニアのお話です。JR東海の金子社長とのトップ会談が26日に決まりました。トップ会談に向けての意気込みだったり、あとは流域市町の代表者として何を伝えたいかを改めて教えてください。

(知事)

この件につきましては三つございます。先週16日に流域市町の首長さんとWEB会議を行いました。そこで三つの意見が出たと。大きく三つに集約されると思います。一つは、会う必要がないということですね。今、47項目について有識者会議で検討しているということですから、この検討が終わってからでないと、実質的な中身のある話ができないということで、これを待つというので会う必要がないという、もっともな意見だというふうに私は思っております。しかしながら、一方で再三再四、JR東海さん、なかんずく金子社長から私個人宛にですね、何としてでも会いたいというお手紙をいただいております。そうしたことで、会う場合にはということで、二つあると。一つは、流域市町、少なくとも水だけでもですね、60万人の人たちが日々これによって生きてるということでございますので、いかにこれが重要な命の水であるかということを、金子社長にしっかりと伝えて欲しいということでございました。それからまた、もう一つは、今、科学的なエビデンスに基づいて、有識者会議で会議をしているわけですから、この会議を待ってから、工事をするべきであるというのが全員一致の共通意見なんですね。これはしっかりお伝えしなきゃいけないということなんですけれども、基本的に、会いたいと言われているのが金子社長さんの方なので、私は、金子社長さんのお話をしっかり承るということに徹したいというふうに思っております。以上です。

(幹事社)

幹事社質問に関連して質問ある方。いらっしゃいますか。

(記者)

今回トップ会談がですね、2人きりで動画配信ということになったと思うんですけれども、県のホームページで動画配信されるっていうことのどういった意味合いですとかがあって、こういった形にするかというところを教えてもらってもよろしいでしょうか。

(知事)

いいですとも。これは、多くの国民に関わることですので、誰にも隠す必要がないということで、全部公開するという。これを条件にならお目にかかりますということだったわけですね。この間のWEB会議も、静岡県におけるWEB会議ですけれども、全国に配信すると、誰が見てもかまいませんという話でございます。同じようにするということをお伝えしましたら、賛成するということなんです。ただしですね、金子さんの方から、落ち着いた環境で話をしたいというふうに言われてきました。例えば舞台に立って2人で話をしても、観客がそこにいらっしゃるとですね、どうしてもその目が気になりますし、なるほどそれもそうだなと思いましてですね。不特定多数の人に見ていただいていいということであります。それから3密を避けねばならないということもございます。そうしたことで、知事室で2メートルの間隔を維持しながら、2人だけでお目にかかると。ただしその模様はですね、どなたが見てもいい形にするということで、金子社長が、会いたいと、ぜひ落ち着いた静かな雰囲気の中で、川勝と話をしたいとおっしゃっているので、そのご希望を叶え、かつ、この話の内容について、どなたにも隠すほどのことではないのでですね。皆さんに見ていただけるように、このWEBで公開するというふうにしたという、そういう理由であります。これを向こうも受け入れられたということです。

(記者)

わかりました。このトップ会談って信頼関係の構築っていうところが、とても大事なものだとも思うんですけれども、知事の中で、例えばこういったものだったら、信頼関係築けそうだとか、そういった何かですかね。とりとめもないんですけどありますでしょうか。

(知事)

もともと、JR東海というのは、静岡県にとっては、言ってみれば一心同体の関係なんですね。JR東海さんの交通網がなければ、静岡は東西広うございますし、また支線もあります。そうした生活も産業も成り立たないわけですね。ですから、本来なら今年がDCキャンペーンのアフターキャンペーンということだったわけですけれども、それも、3年間、大盛況にやってきたわけですね。ですから、なにも喧嘩するものはないのであります。ただ、それぞれ事業ごとに、何て言いますか、論じるべきことがあるということですね。これが今リニアになっておりまして、静岡県はリニアには全く反対をしていないということでありますけれども、南アルプスの自然、それから南アルプスが供給源になっている水、それから、それをベースにしている生態系。人間も、それから生物も含めてですけれども、これを守らなければならないということでございますので、それは、JR東海さんも、言ってみれば、会社を離れればですね、南アルプスは言ってみれば、人類の共有財産ですから、お分かりになるはずだと思ってるんですけれども、そこのところのすり合わせといいますかね。いうようなことができてないのがですね、信頼がないというふうに見えるのかもしれません。それからもう一つは言うまでもなく、われわれは南アルプスの自然というものに対して、特段の注意を払っております。静岡県だけでなくて山梨県も長野県もですね、特段の注意を払っていると、こういうことでございますのでですね。この点についてはですね、リニアとは別個の話で、ここは守らないといけないということについて、社長さんが認識を持たれてるのかどうかですね。これが共有できれば、リニアの新幹線の促進と、それからこの南アルプスの保全、これとが両立するわけでですね、そこに向けて、一歩踏み出すことになるということであります。そして、この点についての専門家を交えた会議で、データが出てこないと、そしてそれが47項目に落とし込まれてですね。データが出てこない結果、ついに国交省で、しびれを切らしてですね、有識者会議になったわけですが、そこでやはりデータがなかなかないので、話がしづらいって話がありますね。これはデータを出せば済む話なわけです。ですから私どもは、足を引っ張っているわけでも何でもなくて、共通の財産である南アルプスを保全しなくちゃいかんと。それを保全するための技術がどういうものですかと。それからその技術を使う場合の科学的なデータはどういうものですかと。これ当然それは、工事をするものとしてですね、提出するべき義務があります。これが出し渋られているのがこれまでの経緯ですので、我々は、科学者がこうしたこと(データが出し渋られていること)を話しているのを見てますからね。それについて、きちっと対応されれば遅れることはないわけですね。そのあたりどうして遅いのかと。データを出し渋るのかと。そうしたことはですね、これは一種の不信を多くの人が共有することになっているということでありまして、私はそういう方たちの代表であるので、それはぶつけないといけないというふうに思ってます。




記者質問:リニア中央新幹線

(記者)

今のリニアの関係で、伺いたいのですが、トップ会談の成り行きに関わらず、2027年のリニア開業は厳しい状況は変わりがないと思うんですけれども、ここまで遅れてしまった背景としまして振り返ってみますとトンネル湧水の全量戻すという表明がJR東海が、表明するまでに4年ぐらいかかっているということがあるんですけども。その点についてはですね、知事、何でそういうふうに遅れてしまったのかっていう認識を持たれているのかを伺えればなと思います。

(知事)

基本的に水の問題についての認識が不足していたということだと思いますね。トンネルを掘ればですね、黒部の映画もございますけれども、あるいは丹那トンネルの問題もあります。水が失われたっていうことですね。水が出るんですよ。それからまた、新東名の工事で水が枯れたところもあります。ですから、水が出るっていうのは、工事をやる人にとっては常識中の常識だと思います。我々、身近なところでは、中部横断自動車道がありますが、あれは本来ならもう1年半前にはですね、開通してるはずだったわけです。だけど樽峠これ5,000メートルあるわけですね、その5,000メートルの樽峠で水が出たと。それからひび割れが出てきたと。森山峠のところでヒ素が出たと。これで2年遅れてるわけですよ。今年中に開通するということでありますが、2年以上遅れたということに、なるわけですね。水の問題はですね必ず出てくると。じゃあ水の問題はトンネルとどういうふうにしたらいいかというと、水をトンネルから排出すればいいと、排水するってことがポイントだったわけですね。それがトンネル掘る場合の工事者にとっての、いわば最も重要な技術的な課題です。で、外に排出するということだけで、トンネル始めたと。ところが、その水が、大井川の源流になっていて、渇水を生み出し、ある年などは100日以上取水制限を流域の皆様方にお願いするというふうなこと、それから皆さま方行かれればわかりますけれども、上流これはですね、水量が非常に少ないです。ですからもう越すに越されぬ大井川のイメージは現実とは全然違うわけですね。それからまた、この南アルプスが、そこを工事するってことが決まった後に、ユネスコエコパークになったと。ユネスコのエコパーク、Biosphere Reserveですから、生命圏生物圏を保全するリザーブ、そういう地域だということになって、そこに生きている生物に希少なものが幾つもあるということもわかってですね、そうしたことは、二の次三の次、いや、視野に入っていなかったということがですね。そういう認識を持つのに、関係者は時間を要したんではないかと推測されます。

(記者)

リニアの関係で、先ほど社長が要望をして話を聞くっていうことなんですけども、要望を何度かされてそれでお会いするということなんですけども、何か向こうにこういうことを示して欲しい、こういうことを理解して欲しい。流域の16日にあった市町の会合の話を聞くと向こうの望み通りはなかなか難しいなと思うんですけども、その中でどういうことを期待するのか向こうからどんな話を聞きたいのか、聞き出したいのかというのを教えていただけますでしょうか。

(知事)

これは予断は持ってませんけれども、お目にかかる前に現場を見なくてはならんということで、現場に入りました。そうするとそこで150人に近い方たちが働いているわけですね。そこで働いている現場の監督の方に例えば、沼平のところで、この舗装の計画についてご説明いただくと。あるいは、あそこは、椹島のところで河川の改修について、河川改修じゃなくて、削られたところを復旧したその話をお聞きしたとかですね。それからまた、燕沢の土捨て場はですね、そこについてお話を、皆、本当に真面目ですよ。工事やってる方たちはですね、工事の現場のことを最もよく知ってると思います。赤崩がいかに恐ろしいか。あるいは燕沢がそこに残土を置くと言われているけれども、それはもう崩落場所ですからね。そういうことが適切かどうかということはですね、現場の人は皆知ってると思うんですね。ですからヤードのことにもまして、それを実際に、作る人たちがですね、どういういわば現場認識を持ってらっしゃるのかということは上からこうしろああしろっていう以上に、私は聞いていただきたいと思いますね。そして、すぐにわかることはですね、現場で働いてる人が一番大切ですから、その人たちには家族もいるし、いつ梅雨で暴風雨になるとも限らないと。場合によっては地震やですね、山崩れが起こるということもありうると。明らかに救急車が入っていきませんよね。ヘリコプターも入っていけないというようなところで働かせてるってことでいいんですかと。当然不安だと思いますよ。言うまでもなく現場に入ればすぐにわかります。そうした現場の声をですね、やっぱりお聞きになって、安全を確保した上でですね、させるべきだと。何しろ沼平すなわち畑薙からですね、西俣のいわゆる導水路工事をするところまで27キロありますから、その道がズタズタであることはですね、直さないと危なくてしょうがないと。そこに至る過程も、三ツ峰落合線も。あの時私は6月11日に行きました。帰り、私はたまたま閑蔵線から帰ってきたんですけど、あの日は雨だったからですね。かなり激しい雨で、木が倒れてその道路使えなくなったわけですね。帰れなくなったわけです。どうされたかどうか知りませんけれども、そういうことを聞いております。そういうところにですね、人々が働いてるわけですね。こうしたことについて、やはりトップとしてですね、認識を持っていただくことが大事じゃないかというのは現場主義の私としては、強く感じるところです。

(記者)

先ほど、リニア新幹線の促進と南アルプスの保全の両立について触れられて、JR東海と認識を共有できればというお話されましたけれども、現段階でまだ47項目議論中ではありますが、現状のリニア新幹線の工事のルートで、南アルプスの保全が可能だというふうに、その工事の仕方で可能だというふうにご覧になってるのか。それともやっぱりルートそのものが駄目だということなのか、その辺改めて伺います。

(知事)

これはですね、大丈夫だっていうのがJR東海さんですね。私ども、本当にそうですかっていうことなので、そのための私どもが設けた専門部会でございますし、そのための有識者会議であるということですから、今の段階ではですね、会議における誰にもわかる形でのつまりオープンな形での議論、これを国民が共有することが大事ですね。一部の人間だけにそれを情報を限定するのではなくて、誰にでもアクセスできるようにしなくてはならないと思ってるんで。その結果ですね。どうするべきかというのが出てくる。現状の科学的な認識に基づいて、次に行動が出てきます。ここにお花があったらですね、ここで運動しようと思ってバーンとやったら倒れるでしょう。ですからここにお花があるということでこれを大事にしようという。ですから、現場の認識と行動というのはですね、もう一対一です。だから現状分析は現状の変革を、つまり行動の様式を規定するんですね。現状の認識を今客観的に科学的に、また技術的なパフォーマンス、技術的な裏付けをつけてできるかどうかやっているのでありますから、その前に工事をするとか何とかっていうのはですね、基本的に科学的ではないということですね。どっかの大統領がですね、これはもうインフルエンザだと。変わらんと。言って結果的にですね、多くの国民が、このコロナウイルスにかかっているというのと一緒で、きちっとした科学的データに基づいて行動パターンっていうのが行われるということと同じことです。今回の日本政府の行動もですね、きちっとそれなりの私も決して最高のと思いませんけれども、科学者の意見を聞きながら、行動パターンを決めると。これはもう科学技術の先進国としての日本のですね、いわばもう、基本的な態度でなくてはならないというふうに思います。




記者質問:リニア中央新幹線

(記者)

リニアの問題でお伺いします。先ほどの水問題の認識という話が出ておりましたが、時系列の確認で申し訳ないんですが、これまでも知事の方で当初水の問題に対して認識が遅れたという発言もされていたかと思うんですが、県としてこの南アルプスの問題に初めて気づいた時点というのは、2013年にJRが環境アセスで水が毎秒2トン減るという報告書を出してきた段階になるんでしょうか。

(知事)

わかってる人はですね、わりと早い段階で分かっていたと思いますけれども、私自身は2013年、どこに通るのかを見に行ったりですね、土捨て場を自ら探したりですね、おそらく誰よりも早く現場に入ってるわけですね。それからこの水の問題に気づいたと。つまりこれまでの水との戦いといいますか、大井川の水を返せ運動も含めてですけれども、大井川の水の問題に2013年より遅れて私は気づいたんですね。ですから、いろんな人、私自身はリニアの問題については、国土審議会の委員も務めておりましたし、1999年だと思いますけれども、実際に乗っておりますから、ですからそういうことを宣伝するですね、意見を書いたぐらいです。空飛ぶ新幹線ということでね、地下鉄ですけれども、10cm浮くわけですから。こういう日本の技術について、可能性をですね、論じたこともあったわけであります。その時にですね、水の問題が全く入ってなかった。それからまた、そもそも静岡県がこのルートになるということもですね、おそらく直前に決まったのだと思いますね。ですからリニア新幹線建設期成同盟会というのがあって、これは私も知っておりましたけれども、静岡県の名前は入ってませんでしたから、誰も静岡県通ると思ってなかったわけです。それが最終段階で一番短いところで、かつ、技術的にトンネルが掘れるということがおそらく確証されたのでしょう。日本のトンネル掘る技術は極めてレベルの高いものです。その段階でですね、ルートが決まったと。そして、水の問題に私が気づき、そして、いわば今、JR東海さんも気づきつつあると。それからまた現場で働いてる人は皆知ってると思います。いかにこれが深刻な問題であるかということ。はい。それから学者は知ってますね。あそこ専門にしてらっしゃる先生方がいらっしゃいますから、そういう意味ではですね、ようやく水の問題の重要性、ある意味でこの南アルプスを守ることの大切さというものがですね、共有されつつあるのだと。

(記者)

関連でもう1点。そうしますと10年ほど前に交通政策審議会で知事の方もリニアが通った場合のひかり・こだまの停車についていくつかの提案をプレゼンされていらっしゃったかと思うんですが、その際にその環境問題、特に水の問題というのは、その段階では、やはり県の方ではまだ気づいてはいらっしゃらない。

(知事)

私気づいていませんでしたね。ですから、リニアができればのぞみの機能は皆向こうにいくから、ですから当然こだまとひかり、言い換えれば急行と各駅停車になりますので、その本数が増えるということで、静岡県にメリットであるとかそういう認識ですよ。ですからそういう認識に立てばですね、リニアができたときには、新しい駅も作っていいという意味のことがですね、報告書に書かれてるわけですから、それは実際上は空港新駅だということでですね、ですから議会にも、その予算を上げて、リニアが開通したその日からですね、新しい新幹線駅というものが使えるようにしましょうとまで考えてたわけです。ですから、日本はもう山の国ですから、また青函トンネルや、あるいは関門トンネルなど、様々なトンネルがあります。海底トンネル、また山のトンネルは数えきれないありますよね。そして、ドーバー海峡だって日本の技術で掘ってるわけですから。だからトンネル技術は高いということは知ってます。しかしそれがですね、水を失うことになるということについての認識は、僕にとってはちょっと遅れたと、本当に県民の方には申し訳なかったと思いますが、気づいた以上ですね、やっぱり過ちを改めるといいますか。それに応じた形での行動をしなくてはならないということであります。

(記者)

ちょっと抽象的な質問になるかもしれないんですけれども、やっぱり大井川の問題、水不足の問題っていうのは、流域の市町にとっての問題と、147日取水制限したとかいろんな歴史がありますね。そういう温度感と、全国のその他の県の温度感というのは随分これやっぱり違うと思うんですね。そこに今回知事が代弁をされるということになっているわけですけれども、そういう中で一方でリニアは国家プロジェクトで、いろんな地域の経済、過疎地も含めてですね、経済振興という役割を担った国家プロジェクトというものが皆、そこに向けて再開発もやっていってると思うんですね。27年に向かってですね。そうした時に、静岡の水の現状というものを、今回会談もありますけれども、どうすれば全国の他の住民の方に理解ができるのかという、その思いをちょっと知事からいただいてみたいと思います。

(知事)

そうですね。これを今、議論していただいているのが有識者会議なんですね。ですからこれ全世界にもう同時通訳つけてですね、ユネスコの本部に聞こえるように、同時通訳たくさんいるでしょ。日本の科学者がですね、どういう意見をしてるのかと。南アルプスは、ユネスコのエコパークですから、ですから中国も水不足で、大変困ってらっしゃる。北京もどんどんどんどん地下水がですね、減って相当掘らないと水が出てきません。

ただ水の問題っていうのは、昔から治山治水はですね、もう一体でありまして、治水の問題でもあるわけですね。ですからこれはもう全世界的な問題だというふうに思います。それから、ちょっとタイトルうっかり忘れましたけども、陛下の御本がありますでしょ。陛下はライフワークを水にするというふうにおっしゃっておられます。NHKから出た本ですけれども。ですからこの交通水運からですね、やって国際的な国連の水問題の顧問にもなられて、地球はその水の惑星であると。水が循環してると。これは極めて重要だというそういう認識はですね、日本の基本的な言ってみれば世界にアピールするべきことだと。水が不足しても困るし、過剰でも困ると。こういうことで、上手に管理しなくちゃいけないと。こういうわけですね。これはですね、必ずすべての人にわかっていただけると。こういう確信を持って臨んでおります。それはリニアか水かではなくてですね、リニアと水とどう両立させるかということなんですね。ですから、工程が問題になってるようですけれども、例えば記者さんも今日、明日までにですね、記事を書かなくちゃいけないと。ところがですね、あなたしか書く人はいないと。こういう工程でデスクに記事を送ろうと思ってたら、不意の何かの出来事でですね、できなくなったと。そうすると臨機応変に工程を変えるでしょ。ですからそういう何かがもう決まって、それ以外の工程はないと、タイムスケジュールはこれ以外にないというのはですね。私から見ると、flexibilityといいますか柔軟性に欠けると。だから2027年まであるいは2035年までにですね、大阪から東京までやりたいということであれば、やれるところからやっていくと。難しいところをですね、あそこで足止めをするんではなくて、やれるところからやればいいでしょうということが思います。それをですね、他の地域においてもですね、必ずいろいろな問題が生じていると。それは承知しておりますけど、おっしゃらないですよね。JR東海さんは。それも指摘したいと思ってるぐらいですけど、ともかく、工事には思いもかけない事態が出てきます。自然が相手なので。そうした中で、やれるところからやればいいと。そうすると一応工程はですね、どんどんどんどん進んでいきますから、うちができないから他のところもできないんだという言い方はですね、おかしいとも思いますし。そういう意味ではですね、やり方は人が決めるので変えられると。こういうふうに思っております。




記者質問:リニア中央新幹線

(記者)

すみません、会談に当たってですが、先ほどそのリニアと水をどう両立させるか、リニアか水かではないとおっしゃったんですが、ここのところしばらくコロナの後の社会像について言及される時には、スーパーメガリージョンという概念そのものがもう古いのではないかと。これだけリモートとか言われている中で、東京大阪を20分短縮することの是非というのも、ちょっと言及されたりしておられるんですが、その点について、金子社長との会談の中で、リニアというものが、アフターコロナの社会にふさわしいのかどうかということについては、何か川勝知事の方から、その辺について問い正したいようなことはありますか。

(知事)

そういう議論ができる会談なら、本当にいいと思いますね。ですから、このスーパーメガリージョンという考え方は、これは一朝一夕にできたものではありません。国土計画というのがありまして、国土形成計画があって、で、もういろいろな識者がさんざん議論してですね、スーパーメガリージョンを造るという、私はその過程を見ておりますから、ですからはい、さようならってわけにはいかないんですね。しかしながら、今ご指摘のようにですね、時間を早くする、あるいは建物を高く建てるとか、いうふうなことを早く高くとかですね、そういう効率性の時代っていうのが長く続いたんですけれども、技術によって、早くすることができる、そのうちの一つが、オンライン、あるいはWEB会議ということでしたよね。そうすると、今はまだ技術的には十分に練れているとは思いませんけれども、この会議もですね、あたかもそこに人がいるように、漫才でも、音楽会でも、あるいは日曜日の笑点でも皆、WEBでやっているじゃないですか。で、だんだんだんだんとこう何て言いますか、臨場感ができていますよね。それは技術が発展しているからだと思うんですよ。そうすると、いちいち大阪に行かなくちゃいけない。なるべく早く行かなくちゃいけない。それが具体的に話さなくちゃいけないと。それが、画面でできればですね、必要ないということになりますね。実際それはですね、私が言っているというよりも、半分くらいの人たちが、WEBで十分に仕事ができるとおっしゃる。そのうちの70パーセントはこの方がいいと言っているという、そういう世論調査があるじゃありませんか。それに基づいて申し上げているわけです。ですから、これは多くの人が痛感しているところであってですね、全国知事会におきましても、ポスト東京時代を拓かないといけないと。今東京が感染源と。一番多いですからね、感染している人。で、言ってみれば、こういう稠密な空間をスーパーメガリージョンで作っていくという、こういう試みを本当に3密を避けるべき時代にいいのかという問いかけはですね、十分に説得力があると思っておりまして、私は大きなビルに、昔、森稔っていう人がいてですね、論戦をしたことがあったんですが、高いビルを造って、上で住んでいると、何でもあるからいいとおっしゃってたんですが、高いところに住みたいのなら、100メートルの高いところに住んでいるとおっしゃるなら、100メートルの丘の上に住めばいいんじゃないですかって言った覚えがありますけれども。ですからですね、効率的に人々が集中して、コンパクトに何もかもがそこにあるということが結果的には3密を作るってことになるということで。この問いかけはですね、この臨海工業地帯を作ってきた明治150年の歴史に対するアンチテーゼとして、今、各地で出てきているということですね。それがリニアにも言及されることが多くなっているというのはですね、これを担当している会社としてはですね、それを考える余裕があれば本当にいいなと思うんですが、金子社長のお手紙の調子から見ると、そうしたことはですね、いわば社運をかけてやってらっしゃる方に対しては水を浴びせるようなもんですから、そんな無礼なことは、すべきではないというふうには思ってます。だけど議論として、そういうものが今

、なすべき、なされるべき時であるとは思っていますね。




記者質問:6月議会における表明、知事選

(幹事社)

他にいらっしゃいますか。

じゃあ、他の話題の質問。ある方いらっしゃいますか。

(記者)

すみません。知事が、先日開会した県議会で、コロナ対策の財政負担なんかも考慮して新野球場だったり、県立図書館などの整備計画を見直すと表明されました。そういった見直し対象の施設の中にはこの整備自体を断念するという施設も出てくるという見通しなのかどうか、ちょっと伺います。

(知事)

いや、断念なんか一つもしていません。これはですね、どっか誰かさんと違ってですね、十分に民意を受けてやっていることなんですね。ですけれども、何についても、公金を使うわけですから、使い方の優先順位っていうのがあるということですね。ですから、自分がこれを作りたいからあれをするっていうことと違うわけです。そういう意味で、今上がっているようなものは、すべて県民に必要なものであるという認識を持っております。ただですね、どれを優先するかっていうことについては、これも万機公論に決してやりたいということで、この6月からこの秋にかけて、皆さんの意見よく聞いてですね、どれを優先するのがいいかと、その納得尽くめでその優先順位を決めたいというふうに思っています。

ただし、それ、置いてきぼりになるようなものについてもですね、その間に例えば今度オリンピックが1年延期になったと。その結果、メリットとしてできることがあるでしょ。同じようにですね、延期するけれどもメリットとしてできることがあるというふうに思っておりまして、それはもう既に考えております。私どもは全部考えているんですけども、それが果たしてそれを共有されるかどうかは別の問題で、皆さんの意見を聞きながら、秋ぐらいには皆様の方にきちっとご説明できるようにしたいというふうに思っております。

(記者)

対象施設のうちの野球場に関して、プロ野球開催を見込んで知事はこれまで2万2,000人規模が望ましいということをおっしゃっていましたけれども、この規模については、ちょっと困難になってきたとの考えなのでしょうか。その辺はいかがですか。

(知事)

いいえ。これはいくつかですね、候補が挙がっているんですね。これを決めるのは県民です。どういうものが欲しいかと。それからまた、静岡は野球王国ってことがありますね。そして草薙が古くなったということで改修するときにですね、2万2,000という数字が出たんです。それはどうしてかっていうと、楽天が持っていた当時ですけれども2万2,000の球場でプロができるということであったわけですね。その話ができたときに、楽天さん、ヤクルトさん、日ハムさん、こうしたところがですね、大変な色気を見せられて、オープン戦や、公式戦も含めてですけども、来られてですね、アプローチされました。ただ草薙の野球場というのは野球の聖地ですから、ですから1特定のプロ野球集団が、そこを占有するというのにはふさわしくないんですね。結果的にですね、プロの球場としては、やはり専属的な形でのご使用は遠慮してもらわんといかんと。しかし、今度の新野球場はですね、もう全くさらのベースでやっていくわけですから、そこでいろんな可能性が出てくるんじゃないかと思いますね。で、静岡県は、いわば太平洋、この楽天から東京、千葉からですね横浜、そして名古屋、大阪、広島と、こういうふうにですね、行くその途上にありますから、いろいろな色気を見せる球団、あるいは新球団と、いう話も出ているぐらいですけれども、あると思っておりまして。静岡県はスポーツ王国を作ると。スポーツはやはり、最高の選手のパフォーマンスを見るというのがですね、最も励ましになるんですね、子供たちにとって。ですから、もちろんに大人にとっても娯楽になりますけれども、そういう意味ではですね、いろんな意見を出し合いながら、収まるところに収めていって、一旦決まったらですね、もう前倒しでできるぐらいの速さでですね、作り上げていきたいと、こう思っております。

(記者)

ありがとうございます。あとすいません、もう1点、全く別の話なんですけど、知事が7月の4日で任期満了があと1年という時期を迎えます。その前のちょっと記者会見、今回なのでちょっと伺うんですけども、この3年間で3期目のこれまでのご自身の公約の達成度というか、そういうことをどのように振り返りますでしょうか。

(知事)

そうですね。自分で自分の成績をつければですね、すごく偏ったものになりますから、評価は皆さんがなさるものだというふうに思っております。

今、このコロナウイルスの対策の中でですね、新しい地域づくりの課題が出てきました。例えば、山梨県と一体になってふじのくにづくり、これはフジノミクスとして消費を喚起して、域内経済で、20兆円のGDPをですね、さらに伸ばしていこうという動きも出てきていますね。それからまた、何と言いましても、今年の正月に、豊田章男社長が知事室に来られてですね、スーパーシティの、スーパーウーブン・シティの構想を、情熱を持って語られました。あそこで2,000人のいわゆるトップクラスの人たちが働くと。それで議論になったのは、その人たちの家族はどうするんですかと。それは来る途中に考えていたと。それはそうでしょうと。例えば記者さんがそこで働くとすると、そうするとお子さんの教育をどうするのかというのは、すぐ出てきますよね。買い物をどうするんですか、病気になったらどうするんですか。だから医療機関と買い物と、それからもう何といっても子供の教育っていうのは、もう必ず揃えなくちゃいけないと。それはあの小さな敷地の中ではできません。ですからそうした中でですね、それが国際都市になるということであるならば、私はインターナショナルスクールですね。これ、英語対応でそれができるようなものを裾野でも、あるいは富士宮でもですね、富士山の見えるところで造ればいいと。それから海陽学園。その話が出たんで具体的に。海陽学園ってのは、トヨタさんと中部電力さんと、それからJR東海さんが造った中高一貫のドミトリーって言いますか寄宿舎。イギリスのイートンを真似したものですね。だけどちょっと不便でしょう。こちらそうじゃないから。それの海外版ですね、インターナショナルスクール版というのもですね、話としては出たんですよ。で、私はこれは極めて重要であるということでですね、やはり静岡県に最高の人たちが来るには、その人たちだけでなくて、その人たちの家族のことを考えねばならない。この考え方は、がんセンターの山口建総長さんのお考えと一緒です。がんを患っている方を治すだけでなくて、その家族の方のことを考えると。同じようにですね、このスーパーシティってのができる時に、その方たちの家族のことも考えるときに、医療と、買い物と学校というのが出てくると。そういう学校ですから。皆静高に行けとかね、掛西に行けとか、富士高に行けとか、そんなの話にならないんですよ、はっきり言って。ですから、これからは、その中高一貫で月曜から金曜まではきちっと、学校で預かってくださっていると。土曜日は帰ってこれる、日曜日も帰ってこれる。そしてまた、ロングバケーション、夏のバケーションとか、クリスマスバケーションとか、イースターバケーションとかですね。そうしたときには家族と一緒に休みを楽しめるというふうなですね、国際対応のものを、作る必要が出てきているということがありまして、急速にですね、今やるべきことが出てきているというふうに思っております。

一つは、ふじのくに国内経済圏といいますか、これを作り上げるってことですね。そして、これはふじのくにですから、日本のシンボルを冠しておりますので、したがって、国際的な発信ができないといけないということでですね、多文化共生は言うまでもありませんけれども、一切差別しないと。同時に教育においてはですね、特にそういうものとして、インターナショナルスクールを、できれば、この富士山あたりの近くにですね、山梨県の人たちもそう遠くなく通えるようなところにですね、造りまして、ということでですね、今検討を始めております。それからもう一つは、空港ですね。空港は、いずれリニアが出来れば、駅を造るっていうのはですね、中間報告書にうたわれておりますから、あそこを“ふじのくに”の表玄関にするということも大事で、これは篠原君がですね中心になりまして、あの地域を中部地方と言いますか、少なくとも“ふじのくに”の空の玄関口にするにはどうしたらいいかと。もっともこれ10年前から、「空港ティーガーデンシティ」としてですね、言っていたんですけど、誰も本気で考えてなかったんですが、ついにですね、“ふじのくに”の空の玄関口、海の玄関口、こうしたものが山梨県の人たちにとって、垂涎の欲しいものだから、ということであれば、あるいは富士山空港は、富士山静岡空港になってますけれども、富士山山梨空港と言っていただいていいと。ちょうど中部横断自動車がほぼできるってことが確実になったときにですね、石井大臣お迎えして式典をしたんですが、山梨県の有力者がですね、これで清水港が山梨県の港になったという挨拶をされて、どって皆沸いたんですが、そういうことがあります。それで、この間、長崎幸太郎知事が来られてですね、山梨県は海があるというふうに思っている人がいるのでね、本当に静岡県とは一体ですというふうに言われました。そうした意味でのこの空の玄関口を一緒に造るというのも、“ふじのくに”づくりとしては極めて重要な課題になるというふうに思っておりますので。まあともかく、そうしたインターナショナルスクール、それから“ふじのくに”の空の玄関口づくり。それから、スポーツ王国。今スポーツ協会の、私、会長をしておりますので、そうした静岡のスポーツもですね、王国のルネッサンスといいますか、これをですね、考えているというのが、今の心境であります。

(記者)

すいません。関連しましてもう1点だけ。先日記者会見の後、ちょっと早いんですけど、4選出馬のことを問われて明言はされなかったわけですけれども、次もし出るとすると4期目となりまして、これ一般論としては多選ではないかという批判も出てくるものだと思うんですけども。一般論として4期目ってのは知事個人の考えとしてはどういうふうな考えで思っておられますか。

(知事

そうですね、なるべく新陳代謝はいい方がいいと思いますよ。ですから、今回下田市長選でですね、若い青年が当選しましたね。これは前の市長さんも立派でありました、立派な仕事をされたと思います。しかし、若い人が、若い人に投票しているわけですよ。これはですね、皆、いずれ譲らなくちゃいけませんのでね、いい人が出ればですね、譲るべきなんですね。ですから、いつまでもその地位にしがみついているというのは、最低の人間のやることだと思います。ですから、立派な人が、私が僕がという人が出てくればですね、その人はしかし、自分が立派と思っていることと、人がそう思っていることは別ですから、しかし、おのずとですね、ここにもいらっしゃるジャーナリストも立派なジャーナリストだというふうに人は見ていますよ。あるいはそうでないというふうに見てる人もいるかもしれませんが、そういう評価っていうのはですね、知らぬうちに社会的に共通のものになっていきます。それは私自身も、そういう目で見ておりますから、ですから立派な人が出てくれればですね、もうその人に譲るというと言いますか、おかしいことですけれども、譲るっていうんじゃなくて、そういう人が、どんどん継いでいけばいいと。それが複数出て来ればもっといいなと、ぐらいには思っております。常に思ってきました。そういうふうに、はい。




記者質問:6月議会における表明、知事選

(幹事社)

他にいらっしゃいますか。

(記者)

今の記者さんの質問に関連してなんですが、その知事として先ほど、新しい時代の構想が大分たくさん出てきているようなんですけれども、少なくとも自分の任期、あと1年の間に、ここぐらいまでは道筋をつけたいなというところありますでしょうか。

(知事)

全部道筋をつけたいと思っています、はい。私はもう就任当初からですね、4年しかないと思っていましたから。それを与えられているまでとですね、その時間しか働いてないわけです。だから自分は2期やりたいとか、そんなことを言うのはもう県民に対して、主権在民の基本的認識ができてない証拠でありますから、任期中にやらないといけないんです、それしか与えられてないんですから。ですから、これをやりたいからもう1期やらせてくれとかいうのは、誠に傲慢極まりないと。だけど、今こういうことをやらなくちゃならない時が来ていると思います。インターナショナルスクールをつくる、“ふじのくに”をつくる、“ふじのくに”国内経済圏をつくる、「ポスト東京時代」を拓く、空の玄関口をしっかり整える。だけどこれ、10年前からやっていることではあるんですね。ただそれが共有されてなかったと。しかし今、共有されてきました。それが大きい。だから共有されればですね、あとはアクションなんですよ。しっかり計画を立て、地元の人に理解をしていただいて、アクションを起こしていくと。しかしですね、完成ってのはありません。人は衰えて死んでいきます。そしてまた新しい問題が出てきますから、その時にそれに応じた形で、問題解決というのにふさわしい人がやればいいと。だから、何か富士山の頂上に登ってですね、これで、富士山を征服したと。こういう言い方もありますけれども、そういうものはない。常にですね、新しい課題が、人が生きている以上出てくるのでですね、完成はありませんけれども、今申しましたようなことは、もうすでに豊田章男さんも考えているわけです。考えて、プランができて、工程表ができて、やれば、即アクションでしょ。ただし、文科省の認可が要るとかね、そういうことがあるじゃないですか。ま、ともあれ医学部だって、すぐに造りたかったけど、来年4月にできるということですね。それから第一次産業を大事にしたいというふうに言ってきましたけどもようやくですね、大学が磐田にできるというのもあります。それなりの制度上の手続きってのがありますから、ですからアクションと言ってもね、そういうものを省くわけにいかないので、しっかりやらなくちゃいけないんですけれども、共有していると、あっという間にできると。勝手にやるとですね、結果的に全部凍結した、破産しましたという宣告をしなくてならないということになるわけですね。




記者質問:リニア中央新幹線

(記者)

よろしくお願いします。すいません、ちょっとリニア関連の話に戻ってしまうんですけれども、ちょっと先ほど新駅構想という話がちらっと出ました。その、静岡県がリニアに反対してるというと、いまだにその新駅構想と結びつけてるような声があるんですけれども、現段階で知事の中で新駅構想とリニアの関係について今一度ちょっとお考えをお願いします。

(知事)

新駅ってどこにありますか。牧之原の台地の上にあるんです。牧之原はすべて、すべてその水は大井川の水なんですね。ですからこの大井川の水が枯れたりしますと、空港それ自体が枯れてしまうわけです。ですから、大井川の水がなければ、空港それ自体がありえないわけですね。ですから駅を造ってくれれば、工事していいですよというふうなのは、ばかげた議論です。きちっと水が戻ってくると。一切従来のものと変わらないということであればですね、そうでしょうけれども、今は分からないわけですから、むしろ失われる可能性が非常に高いと。お茶畑もどうなるかわからないと。地下水は更に低下するかもしれないと。ものすごい不安ですよ。なぜかっていうと、経験的な知識として人々がそれを知っているからです。これは単なる憶測ではなくてですね、日本がこれまで経験してきた、静岡県でも新東名を造った時だとか、丹那トンネルを掘った時だとか、あるいはその様々な地下水をですね、使って、水が手に入らなくなったとか、汚れたとか、そういう経験の総合値がですね、これは非常に危ないということを生んでいるわけですね。ですから、空港新駅をつくってくれるなら、工事していいですよなんて、そもそも空港新駅は、水がなければ意味がありませんから。そういう類のものです。

(幹事社)

他にいらっしゃいますか。では、ありがとうございました。

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