(幹事社)
他にいらっしゃいますか。
じゃあ、他の話題の質問。ある方いらっしゃいますか。
(記者)
すみません。知事が、先日開会した県議会で、コロナ対策の財政負担なんかも考慮して新野球場だったり、県立図書館などの整備計画を見直すと表明されました。そういった見直し対象の施設の中にはこの整備自体を断念するという施設も出てくるという見通しなのかどうか、ちょっと伺います。
(知事)
いや、断念なんか一つもしていません。これはですね、どっか誰かさんと違ってですね、十分に民意を受けてやっていることなんですね。ですけれども、何についても、公金を使うわけですから、使い方の優先順位っていうのがあるということですね。ですから、自分がこれを作りたいからあれをするっていうことと違うわけです。そういう意味で、今上がっているようなものは、すべて県民に必要なものであるという認識を持っております。ただですね、どれを優先するかっていうことについては、これも万機公論に決してやりたいということで、この6月からこの秋にかけて、皆さんの意見よく聞いてですね、どれを優先するのがいいかと、その納得尽くめでその優先順位を決めたいというふうに思っています。
ただし、それ、置いてきぼりになるようなものについてもですね、その間に例えば今度オリンピックが1年延期になったと。その結果、メリットとしてできることがあるでしょ。同じようにですね、延期するけれどもメリットとしてできることがあるというふうに思っておりまして、それはもう既に考えております。私どもは全部考えているんですけども、それが果たしてそれを共有されるかどうかは別の問題で、皆さんの意見を聞きながら、秋ぐらいには皆様の方にきちっとご説明できるようにしたいというふうに思っております。
(記者)
対象施設のうちの野球場に関して、プロ野球開催を見込んで知事はこれまで2万2,000人規模が望ましいということをおっしゃっていましたけれども、この規模については、ちょっと困難になってきたとの考えなのでしょうか。その辺はいかがですか。
(知事)
いいえ。これはいくつかですね、候補が挙がっているんですね。これを決めるのは県民です。どういうものが欲しいかと。それからまた、静岡は野球王国ってことがありますね。そして草薙が古くなったということで改修するときにですね、2万2,000という数字が出たんです。それはどうしてかっていうと、楽天が持っていた当時ですけれども2万2,000の球場でプロができるということであったわけですね。その話ができたときに、楽天さん、ヤクルトさん、日ハムさん、こうしたところがですね、大変な色気を見せられて、オープン戦や、公式戦も含めてですけども、来られてですね、アプローチされました。ただ草薙の野球場というのは野球の聖地ですから、ですから1特定のプロ野球集団が、そこを占有するというのにはふさわしくないんですね。結果的にですね、プロの球場としては、やはり専属的な形でのご使用は遠慮してもらわんといかんと。しかし、今度の新野球場はですね、もう全くさらのベースでやっていくわけですから、そこでいろんな可能性が出てくるんじゃないかと思いますね。で、静岡県は、いわば太平洋、この楽天から東京、千葉からですね横浜、そして名古屋、大阪、広島と、こういうふうにですね、行くその途上にありますから、いろいろな色気を見せる球団、あるいは新球団と、いう話も出ているぐらいですけれども、あると思っておりまして。静岡県はスポーツ王国を作ると。スポーツはやはり、最高の選手のパフォーマンスを見るというのがですね、最も励ましになるんですね、子供たちにとって。ですから、もちろんに大人にとっても娯楽になりますけれども、そういう意味ではですね、いろんな意見を出し合いながら、収まるところに収めていって、一旦決まったらですね、もう前倒しでできるぐらいの速さでですね、作り上げていきたいと、こう思っております。
(記者)
ありがとうございます。あとすいません、もう1点、全く別の話なんですけど、知事が7月の4日で任期満了があと1年という時期を迎えます。その前のちょっと記者会見、今回なのでちょっと伺うんですけども、この3年間で3期目のこれまでのご自身の公約の達成度というか、そういうことをどのように振り返りますでしょうか。
(知事)
そうですね。自分で自分の成績をつければですね、すごく偏ったものになりますから、評価は皆さんがなさるものだというふうに思っております。
今、このコロナウイルスの対策の中でですね、新しい地域づくりの課題が出てきました。例えば、山梨県と一体になってふじのくにづくり、これはフジノミクスとして消費を喚起して、域内経済で、20兆円のGDPをですね、さらに伸ばしていこうという動きも出てきていますね。それからまた、何と言いましても、今年の正月に、豊田章男社長が知事室に来られてですね、スーパーシティの、スーパーウーブン・シティの構想を、情熱を持って語られました。あそこで2,000人のいわゆるトップクラスの人たちが働くと。それで議論になったのは、その人たちの家族はどうするんですかと。それは来る途中に考えていたと。それはそうでしょうと。例えば記者さんがそこで働くとすると、そうするとお子さんの教育をどうするのかというのは、すぐ出てきますよね。買い物をどうするんですか、病気になったらどうするんですか。だから医療機関と買い物と、それからもう何といっても子供の教育っていうのは、もう必ず揃えなくちゃいけないと。それはあの小さな敷地の中ではできません。ですからそうした中でですね、それが国際都市になるということであるならば、私はインターナショナルスクールですね。これ、英語対応でそれができるようなものを裾野でも、あるいは富士宮でもですね、富士山の見えるところで造ればいいと。それから海陽学園。その話が出たんで具体的に。海陽学園ってのは、トヨタさんと中部電力さんと、それからJR東海さんが造った中高一貫のドミトリーって言いますか寄宿舎。イギリスのイートンを真似したものですね。だけどちょっと不便でしょう。こちらそうじゃないから。それの海外版ですね、インターナショナルスクール版というのもですね、話としては出たんですよ。で、私はこれは極めて重要であるということでですね、やはり静岡県に最高の人たちが来るには、その人たちだけでなくて、その人たちの家族のことを考えねばならない。この考え方は、がんセンターの山口建総長さんのお考えと一緒です。がんを患っている方を治すだけでなくて、その家族の方のことを考えると。同じようにですね、このスーパーシティってのができる時に、その方たちの家族のことも考えるときに、医療と、買い物と学校というのが出てくると。そういう学校ですから。皆静高に行けとかね、掛西に行けとか、富士高に行けとか、そんなの話にならないんですよ、はっきり言って。ですから、これからは、その中高一貫で月曜から金曜まではきちっと、学校で預かってくださっていると。土曜日は帰ってこれる、日曜日も帰ってこれる。そしてまた、ロングバケーション、夏のバケーションとか、クリスマスバケーションとか、イースターバケーションとかですね。そうしたときには家族と一緒に休みを楽しめるというふうなですね、国際対応のものを、作る必要が出てきているということがありまして、急速にですね、今やるべきことが出てきているというふうに思っております。
一つは、ふじのくに国内経済圏といいますか、これを作り上げるってことですね。そして、これはふじのくにですから、日本のシンボルを冠しておりますので、したがって、国際的な発信ができないといけないということでですね、多文化共生は言うまでもありませんけれども、一切差別しないと。同時に教育においてはですね、特にそういうものとして、インターナショナルスクールを、できれば、この富士山あたりの近くにですね、山梨県の人たちもそう遠くなく通えるようなところにですね、造りまして、ということでですね、今検討を始めております。それからもう一つは、空港ですね。空港は、いずれリニアが出来れば、駅を造るっていうのはですね、中間報告書にうたわれておりますから、あそこを“ふじのくに”の表玄関にするということも大事で、これは篠原君がですね中心になりまして、あの地域を中部地方と言いますか、少なくとも“ふじのくに”の空の玄関口にするにはどうしたらいいかと。もっともこれ10年前から、「空港ティーガーデンシティ」としてですね、言っていたんですけど、誰も本気で考えてなかったんですが、ついにですね、“ふじのくに”の空の玄関口、海の玄関口、こうしたものが山梨県の人たちにとって、垂涎の欲しいものだから、ということであれば、あるいは富士山空港は、富士山静岡空港になってますけれども、富士山山梨空港と言っていただいていいと。ちょうど中部横断自動車がほぼできるってことが確実になったときにですね、石井大臣お迎えして式典をしたんですが、山梨県の有力者がですね、これで清水港が山梨県の港になったという挨拶をされて、どって皆沸いたんですが、そういうことがあります。それで、この間、長崎幸太郎知事が来られてですね、山梨県は海があるというふうに思っている人がいるのでね、本当に静岡県とは一体ですというふうに言われました。そうした意味でのこの空の玄関口を一緒に造るというのも、“ふじのくに”づくりとしては極めて重要な課題になるというふうに思っておりますので。まあともかく、そうしたインターナショナルスクール、それから“ふじのくに”の空の玄関口づくり。それから、スポーツ王国。今スポーツ協会の、私、会長をしておりますので、そうした静岡のスポーツもですね、王国のルネッサンスといいますか、これをですね、考えているというのが、今の心境であります。
(記者)
すいません。関連しましてもう1点だけ。先日記者会見の後、ちょっと早いんですけど、4選出馬のことを問われて明言はされなかったわけですけれども、次もし出るとすると4期目となりまして、これ一般論としては多選ではないかという批判も出てくるものだと思うんですけども。一般論として4期目ってのは知事個人の考えとしてはどういうふうな考えで思っておられますか。
(知事
そうですね、なるべく新陳代謝はいい方がいいと思いますよ。ですから、今回下田市長選でですね、若い青年が当選しましたね。これは前の市長さんも立派でありました、立派な仕事をされたと思います。しかし、若い人が、若い人に投票しているわけですよ。これはですね、皆、いずれ譲らなくちゃいけませんのでね、いい人が出ればですね、譲るべきなんですね。ですから、いつまでもその地位にしがみついているというのは、最低の人間のやることだと思います。ですから、立派な人が、私が僕がという人が出てくればですね、その人はしかし、自分が立派と思っていることと、人がそう思っていることは別ですから、しかし、おのずとですね、ここにもいらっしゃるジャーナリストも立派なジャーナリストだというふうに人は見ていますよ。あるいはそうでないというふうに見てる人もいるかもしれませんが、そういう評価っていうのはですね、知らぬうちに社会的に共通のものになっていきます。それは私自身も、そういう目で見ておりますから、ですから立派な人が出てくれればですね、もうその人に譲るというと言いますか、おかしいことですけれども、譲るっていうんじゃなくて、そういう人が、どんどん継いでいけばいいと。それが複数出て来ればもっといいなと、ぐらいには思っております。常に思ってきました。そういうふうに、はい。 |